回数券や継続メニューは「特定商取引法」の対象になる?知っておくべき基本ルールと注意点
更新日:12 時間前


脱毛やまつげエクステのメニューを【 回数券 】にして販売したい!月謝制や継続コースも作ろうかな!
継続的な顧客獲得のためには、こういったサービスの提供も大事ですよね。
実はこの「回数券」「継続契約」という売り方、【特定商取引法】の【特定継続的役務提供】という規制に該当し、法律で定められた書面の交付やクーリングオフへの対応が必要になるケースがあることをご存知でしょうか?
今回は、美容室・エステサロンのオーナー様が知っておくべき特定商取引法の基本ルールと、契約前に確認すべきチェックポイントを解説します!
目次 |
1.特定商取引法の【特定継続的役務提供】って? |

特定商取引法では、消費者トラブルが起きやすい7つの業種を「特定継続的役務提供」として指定し、通常の契約より手厚い消費者保護ルールを課しています。
この「特定継続的役務提供」とは、特定商取引法に基づく規制で、長期間・継続的にサービス(役務)の提供を受け、その対価として高額の代金を支払う取引のことです。トラブルが起きやすいことから、対象となるサービスを7つに限定したうえで、事業者に対する行政規則と、契約後も消費者が安心して解約できるルールを定めています。

「特定継続的役務提供」って初めて聞いたかも。うちの店も該当するのかな?!
指定業種 | 期間要件 | 金額要件 |
エステティック(脱毛・痩身等) | 1か月を超える | 5万円を超える |
美容医療(レーザー脱毛等) | 1か月を超える | 5万円を超える |
語学教室 | 2か月を超える | 5万円を超える |
家庭教師 | 2か月を超える | 5万円を超える |
学習塾(高校生まで) | 2か月を超える | 5万円を超える |
結婚相手紹介サービス | 2か月を超える | 5万円を超える |
パソコン教室 | 2か月を超える | 5万円を超える |
通常のカット・カラー・パーマだけを扱う理美容室のメニューは、基本的にこの規制の対象外です。ただし、脱毛・痩身・フェイシャル・アイラッシュ(まつげエクステ等を含む場合あり)など「人の皮膚を清潔にし、若しくは美化し、体型を整え、又は体重を減ずる」ための施術は【エステティック】に該当します。

これらのメニューを回数券やコース、月謝制で販売しているサロンは注意が必要です!!
2.対象になる基準は「金額」と「期間」 |

【特定継続的役務提供】に該当するかどうかは、次の2つの基準を両方とも満たすかで判断されます。
契約金額: 【 5万円 】を超えること契約期間: 【 1か月 】を超えること(エステティック・美容医療の場合) |
たとえば「脱毛8回コース・6万円・有効期間4か月」といったメニューは、この基準を満たすため特定継続的役務提供に該当します。逆に「都度払い・1回1万円」のようなメニューや、「5回コース・4万8,000円(5万円以下)」であれば対象外です。
💡 実務上の注意点(期間のカウント)
契約期間は「回数券の有効期限」で判断されます。また、無料体験や初回お試し施術を行った日に本契約を結んだ場合、初回体験日を起算日として契約期間(1か月超)が計算されるケースがあるため、期間設定には注意が必要です。 |
3.契約書面の交付とクーリングオフ |

対象となる契約を結ぶ際、事業者には法律で定められた【概要書面】(契約締結前の事前説明用)と【契約書面】(契約締結後)を交付する義務があります。記載すべき事項は、事業者の氏名・住所・連絡先、役務の内容、対価、クーリングオフに関する事項など細かく定められています。
また、消費者は、法定の契約書面を受け取った日から【8日間】は、理由を問わず書面または電子メール等でクーリングオフ(無条件解除)ができます。この期間中は違約金も発生しません。
⚠️ よくある落とし穴
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4.クーリングオフ期間後も油断禁物「中途解約権」 |

8日間のクーリングオフ期間が過ぎても、消費者は契約期間内であればいつでも将来に向かって契約を解除できる【中途解約権】を持っています。この場合、サロン側が請求できる解約手数料(損害賠償・違約金)には法律上の上限が定められており、上限を超える契約条項は無効になります。
📌 エステティックにおける解約手数料の上限(特定商取引法第49条・施行令)
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「一度契約したら一切返金できません」といった規約を独自に設けても、法律上は無効となります。契約書のひな形を作成する際は、清算ルールを正しく盛り込んでおく必要があります。
5.「回数券・契約書面」チェックリスト |

回数券・月謝制メニューを扱う美容室・エステサロンを開業する際は、契約書面を準備する前に次の点を確認しておきましょう!
📌 今すぐできる特定商取引法チェックリスト
□ 提供するメニューが【エステティック】の定義に該当するか確認したか□ 金額5万円超・期間1か月超のコースや回数券がないか棚卸ししたか□ 法定記載事項を満たした概要書面・契約書面のひな形を用意したか□ クーリングオフ(8日間)および中途解約の清算条項を正しく記載したか□ 関連商品(化粧品や美容機器等)を同時販売する場合、その指定商品に関する記載も含めたか |
これらの書面は消費者庁のガイドラインや特定商取引法に沿った記載が必要なため、市販の一般的な契約書テンプレートをそのまま流用するとトラブルの原因になることがあります。
まとめ
美容室・エステサロンで回数券や月謝制メニューを扱う場合、【特定継続的役務提供】に該当しないかを金額・期間の両面からチェックし、書面整備を怠らないことが何より大切です。
美容室・エステサロンの開業サポートに合わせて、特定商取引法に準拠した各種契約書・概要書面の作成や確認もお手伝いしております。
回数券メニューの導入を検討中の方や、「今使っている契約書が法律に合っているか不安」というオーナー様も、ぜひ一度無料相談でお気軽にご相談くださいね!
▼法的根拠・参照
※本記事は2026年9月時点の公開情報に基づき作成しています。契約内容やメニュー構成に応じた個別の要否・書類作成については専門家または所管官庁にご確認ください。 |





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