【法律の小ネタ】テレビやニュースでよく聞くけど実は知らない?「逮捕・刑罰・執行猶予」の言葉の意味
ベストパートナーズ行政書士事務所 森重です。
突然ですが、皆さんはテレビの『警察24時』やニュース番組、サスペンスドラマなどを観ていて「なんとなく聞いてるけど、実は意味をよく分かっていない法律用語」に遭遇したことはありませんか?
実は私自身、警察特番などの番組が大好きでよく観ているのですが、ふと「逮捕と有罪って混同されがちだな」「ニュースで聞くあの言葉、正確にはどういう意味なんだろう?」と気になり、詳しく調べてみました!
今回は、知っておくとニュースや警察特番がさらに面白くなる(?)身近な法律の小ネタを分かりやすく解説します!
1. 逮捕されたら即「有罪」…ではない!?

ニュースで「〇〇容疑者を逮捕!」と聞くと、なんだか「この人は罪を犯した犯人で、有罪確定なんだな」と思ってしまいがちですよね。ですが、法的には「逮捕=有罪(犯人)」ではありません。
「逮捕」とは、罪を犯した疑いがある人(被疑者)が逃げたり、証拠を隠したり(証拠隠滅)するのを防ぐために、身柄を一時的に強制拘束する手続きのことです。犯人を懲らしめるための「刑罰」ではありません。
ちなみに、逮捕には以下の3つの種類があります。
◆通常逮捕: 裁判所が出した「逮捕状」を持って逮捕する基本の形。
◆現行犯逮捕: 今まさに罪を犯している人を、逮捕状なしでその場で逮捕する形。
◆緊急逮捕: 重大な罪を犯した疑いがあり、急を要する場合に、先に逮捕してから事後に裁判官の逮捕状を請求する形。
また、逮捕されても捜査の結果「起訴(裁判にかけること)」されなかった場合は、前科はつきません(ただし、警察のデータベースに「逮捕された履歴」として前歴は残ります)。
2. 日本の「刑罰」の種類と重さの順番

裁判で有罪判決が出た場合、科される刑罰(主刑)には重い順に決まったルールがあります。
1. 死刑(生命刑)
2. 懲役(自由刑:刑務所に収容され、刑務作業を行う)
3. 禁錮(自由刑:刑務所に収容されるが、作業義務はない)
※刑法改正により、現在は懲役と禁錮が統一され「拘禁刑(こうきんけい)」に一本化されています。
4. 罰金(財産刑:10万円以上の金銭を納める)
5. 拘留(自由刑:1日以上30日未満、刑務所等に収容される)
6. 科料(財産刑:1千円以上1万円未満の金銭を納める)
※「科料(かりょう)」は「罰金」より軽いお金のペナルティです。
また、これらメインの刑罰(主刑)にプラスして、事件に使われた物などを没収する「付加刑(没収)」が科されることもあります。
3. ドラマでよく聞く「執行猶予」ってなに?

「被告人を拘禁刑2年に処する。ただし、この裁判が確定した日から3年間、その執行を猶予する」ドラマの判決シーンでよく耳にするこのセリフ。
「執行猶予(しっこうゆうよ)」とは、有罪判決を出して刑を言い渡しつつも、「反省して一定期間おとなしく罪を犯さずに過ごせば、刑務所に行かなくてもいいですよ(刑の効力を消滅させます)」という猶予期間を与える制度です。猶予される期間は1年〜5年の間で決められ、その間は今まで通り自宅で日常生活を送ることができます。
ただし、誰でも執行猶予がつくわけではありません。
法律上の条件として「3年以下の拘禁刑(旧:懲役・禁錮)または50万円以下の罰金」が言い渡される罪が対象となります。猶予期間中に再び罪を犯してしまうと、執行猶予が取り消されて刑務所に入ることになります。
4. 「警察」と「検察」の決定的な違い

「警察」と「検察」は、どちらも事件を追う機関ですが、役割が全く異なります。
警察: 主に事件現場での捜査、聞き込み、犯人の特定や逮捕を行います。
検察: 警察から引き継いだ事件(送検)を受け取り、自らも取り調べや追加捜査を行った上で、「この容疑者を裁判にかける(起訴する)か、それとも不起訴にするか」を判断します。
実は、犯人を裁判にかける権利(起訴権)を持っているのは、日本で「検察官だけ」の独占的な特権(公訴権の独占)です。警察がどれだけ苦労して犯人を捕まえても、最終的に裁判にかけるかどうかを決めるのは検察の仕事なのです。
5. 街で見かける「私人逮捕」の注意点

最近ネット動画などで話題になる「私人逮捕(しじんたいほ)」をご存知でしょうか?原則として逮捕は警察などの捜査機関が行うものですが「現行犯(今まさに罪を犯している人)」であれば、警察官ではない一般人でも、逮捕状なしでその場で犯人を捕まえることができます。
「逃亡の恐れがある」「目の前でひったくりが発生した」といった緊急時に一般市民が犯人を捕まえるための制度ですが、注意が必要です。
もし「絶対に犯人に違いない!」と勘違いして正当性のない逮捕を行ったり、捕まえる際に過剰な暴力・暴言を振るったりした場合、逆に自分が「逮捕罪」「暴行罪」「傷害罪」などの罪に問われてしまう危険があります。正義感からであっても、無茶な私人逮捕は非常にリスクが高い行為なのです。
テレビやニュースで何気なく見聞きしている用語も、仕組みや法的な意味を知ると「だから検察に送られたんだな」「今回は現行犯だから私人逮捕が成り立ったんだな」と、より深く事件の流れが理解できるようになります。
当事務所は、こうした日々のちょっとした法律の疑問から、事業者様の許認可申請、契約トラブルを防ぐ契約書作成まで、幅広くご相談を承っています。東大阪の皆様にとって「街の身近な法律のパートナー」であれるよう、これからも役立つ小ネタや情報を発信していきますね!
*******************
あなたの開業を全力でサポート
東大阪の女性行政書士事務所
ベストパートナーズ行政書士事務所
代表 森重杏里
TEL 080-9819-2086



コメント