(法律小ネタ)「株式会社○○」と「○○株式会社」、どっちがいい?!
更新日:2 日前

会社を作ると決めたとき、意外と悩むのが【会社名の付け方】ですよね。名刺やロゴ、ホームページを思い浮かべながら、「株式会社ベストパートナーズ」のように頭に付けるか、「ベストパートナーズ株式会社」のように後ろに付けるかで迷う方は少なくありません。

前株と後株で違いはあるのか…??そんなこと考えたこともなかった。さて、どうやって会社の名前を決めていこうか。
この記事では、法律の条文や法務省の案内を確認しながら、【前に付けるか後ろに付けるか】で法律上どう扱われるのか、そして【他の会社と同じ名前は使えるのか】という疑問を整理します。
目次 |
1.「前株」「後株」って何? |

会社名のうち「株式会社」を頭に付けるものを【前株(まえかぶ)】、後ろに付けるものを【後株(あとかぶ)】と呼ぶことがあります。これは法律用語ではなく、一般的な呼び方です。
会社の名前は、法律上【商号】と呼ばれます。会社法第6条によると、次のように決められています(会社法(e-Gov法令検索))。
📌会社法第6条のポイント📌
|
「商号【中】に」会社の種類を示す文字を用いなければならないと定められていますが、【前に置くか、後ろに置くか】を指定した記述は見なく、位置は会社が自由に決められるものと読めます。

つまり、前株であろうが後株であろうが、法的な決まりや優劣はないのです!!
2.結局どっちがいい?選ぶときの考え方 |

前株と後株のどちらが有利かについて、条文で優劣を定めたものは確認できませんでした。そのため、ここでは【選ぶときの考え方の例】をご紹介します(法律の決まりではなく、一般的な視点です)。
|
📌決める前に確認したいこと📌
|

いずれも、正解があるものではありません。【自分たちの事業らしさが伝わるかどうか】を基準に、家族やパートナーとも相談して決めるのがおすすめです。
📌迷ったときの決め方の手順📌
|
あとから商号を変えたくなった場合は、手続き(詳細は法務局にご確認ください)に加えて、看板・名刺・契約書などの作り直しが必要になる場合があります。【最初にしっかり決めておく】ほうが、手間を減らせます。
※なお、登記申請は司法書士の業務で、行政書士が直接行うことはできません。当事務所では、定款作成などの書類作成の範囲でお手伝いし、必要に応じて連携する司法書士をご紹介します。
3.他の株式会社と同じ名前は使える? |

次に気になるのが、【すでにある会社と同じ名前を付けても大丈夫か】という点です。ここには、2つの法律の決まりが関係します。まず、商業登記法第27条には、次のように書かれています(商業登記法(e-Gov法令検索))。
商号の登記は、その商号が他人の既に登記した商号と同一であり、かつ、その営業所(会社にあつては、本店。以下この条において同じ。)の所在場所が当該他人の商号の登記に係る営業所の所在場所と同一であるときは、することができない。

つまり【商号も本店の所在場所も同じ】場合には、登記ができません。逆にいえば、この条文だけを見ると、本店の所在場所が違えば、同じ商号の登記ができる場合もあるということです。
次に、会社法第8条第1項には、こう書かれています(会社法(e-Gov法令検索))。
何人も、不正の目的をもって、他の会社であると誤認されるおそれのある名称又は商号を使用してはならない。
同条第2項では、これに違反する使用によって営業上の利益を侵害されるおそれがある会社は、侵害の停止または予防を請求できると定められています。
⚠️登記できるかどうかと、使っていいかどうかは別の問題⚠️
|
4.会社名に使える文字は?! |

最近は、アルファベットを使った会社名も増えていますよね。法務省の案内によると、商号の登記に使える文字や符号について、次のように説明されています(法務省「商号にローマ字等を用いることについて」)。
📌使えるもの📌
|
📌使い方の条件📌
|
たとえば、記号を先頭に付けたデザイン性の高い名前を考えていても、登記上は使えない場合があります。ロゴ上の表記と、登記する商号は分けて考える必要があるかもしれません。
5.会社名を決める前の5つのチェック |

最後に、会社名を決める前に確認したいことをまとめます。
|
📌商号調査の方法📌
法務省の案内によると、「登記・供託オンライン申請システム」のトップページで「商号調査」を選び、検索条件を入力して調べます。検索のみであれば手数料はかかりません。ただし、検索で確認できるのは商号・名称、所在地、会社法人等番号だけで、それ以外の登記情報は見られません(法務省「オンライン登記情報検索サービスを利用した商号調査について」)。
まとめ
「株式会社」を前に付けるか後ろに付けるかについては、特に決まりや優劣はありません。一方で、同じ商号・同じ本店所在地の登記はできず、他社と誤認させる名前の使用にも制限があります。
当事務所では、会社設立に向けた定款の作成をお手伝いしています。商号を決める際の検討の整理もご一緒できます。なお、登記申請は司法書士、商標は弁理士の業務ですので、必要に応じて連携する専門家をご紹介します。
会社名で迷ったら、ぜひ一度、当事務所の無料相談でお気軽にご相談くださいね!
▼法的根拠・参照
※本記事は2026年10月時点の公開情報に基づき作成しています。前株・後株の登記上の取り扱いや、商標・不正競争防止法との関係など、本記事で確認できていない事項は、管轄の法務局、特許庁、弁理士等の最新の案内でご確認ください。 |




コメント