【美容室オーナー必読】サロン開業で気をつけたい「薬機法」~物販・広告のNG表現と課徴金リスク
更新日:8月27日
ベストパートナーズ行政書士事務所 森重です。
美容室に置かれた広告やSNSなどで「良かれと思って投稿した文言が、実は法律違反すれすれだった」というケースは、実はとても身近に潜んでいます。美容室は美容師法だけでなく、化粧品や育毛剤などを扱う以上「薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)」とも深い関わりがあります。
今回は、サロンでの物販・広告に潜む薬機法の落とし穴と、知らないと怖い課徴金リスクについて分かりやすく解説します!
目次
1.なぜ美容室オーナーが「薬機法」を知っておくべきなのか?

「薬機法って病院や薬局の話でしょ?」と思われがちですが、実は化粧品や育毛剤・増毛剤などを店内で販売したり、施術効果をSNSやホットペッパービューティーなどで宣伝したりするサロンは、すべて薬機法の広告規制の対象になります。
規制の対象は、テレビCMのような大掛かりな広告だけではありません!
InstagramやX(旧Twitter)の投稿
店内のPOP・チラシ
口コミへの返信コメント
お客様の目に触れる情報は、すべて「広告」として扱われる可能性があります。
「うちは個人のSNSだから大丈夫」という認識はとても危険です⚠️
2.「化粧品」と「医薬部外品」で表現できることの違い

サロンで扱う商品は大きく分けて「化粧品」と「医薬部外品」に分類され、それぞれ表示できる効能効果の範囲が法律で厳密に決まっています。
🧴 化粧品の場合
厚生労働省が認めた56項目の効能効果の範囲内でしか表示できません。
OK表現
「毛髪にうるおいを与える」
「ハリ・コシを与える」
「フケ・かゆみを防ぐ」など
NG表現
「ニキビが治る」
「白髪がなくなる」
「発毛する」など(※医薬品的な効果を謳うことは一切不可)
🌿 医薬部外品(育毛剤など)の場合
厚生労働省が承認した特定の効能効果のみ表示が可能です。
・育毛
・脱毛の予防
・発毛促進
・ふけ、かゆみ など
※化粧品にすぎない商品を「発毛効果あり」と紹介してしまうと、それだけで薬機法違反になってしまいます。
3.違反した場合の罰則と「課徴金制度」のリスク

薬機法第66条では、医薬品・医薬部外品・化粧品等について【虚偽または誇大な広告】を行うことを禁止しています。これに違反すると行政指導や業務改善命令の対象になるだけでなく、新設された「課徴金制度」の対象にもなり得ます。
※課徴金の金額※
違反広告を行っていた期間中に、その商品を販売した対価の合計額(売上)の4.5%
「たった数万円の商品のつもりが、売上全体に対して課徴金がかかってしまう」というケースもあり、事業者様にとって想像以上に大きなダメージとなり兼ねません💰
4.現場で見落としがちな「2つの罠」

サロンの現場で特に注意したいポイントをまとめました。
ビフォーアフター写真とキャッチコピー:
「別人級の仕上がり!」「即効でツヤ髪に生まれ変わる!」といった表現は、誇大広告と判断されるリスクがあります。個人差がある旨の明記や過度な演出の自重が必要です。
「お客様の声」や口コミの引用:
「〇〇で白髪が治った!」といったお客様の口コミであっても、それをサロン側が転載・掲載する場合、サロン自身の広告として規制対象になります。
スタッフ一人ひとりがSNS投稿を行う場合は、投稿前に表現をダブルチェックする体制を整えておくと安心ですね!
5.今すぐできる!安全な広告・物販チェックリスト

投稿や掲載をする前に、以下のポイントを確認する習慣をつけましょう。
効能効果の確認:
化粧品なら56項目の範囲内か
医薬部外品なら承認された効能の範囲内か
最大級表現の不使用:
「業界No.1」「世界初」など客観的根拠のない表現を使っていないか
推薦表現の注意:
医師や美容師などの立場を利用した効果の保証表現になっていないか
ビフォーアフターの配慮:
効果に個人差がある旨を明記し、誇長した演出をしていないか
▼法的根拠・参照
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)第66条(誇大広告等の禁止)
薬機法第75条の5の2(課徴金納付命令):課徴金対象期間中の対価合計額の4.5%
化粧品の効能効果の範囲(厚生労働省通知に基づく56項目)
※本記事は2026年8月時点の公開情報に基づき作成しています。
個別の広告表現の可否は、必ず最新のガイドラインをご確認ください。
まとめ
美容室での物販・広告は、化粧品の「56項目ルール」と「課徴金制度(売上の4.5%)」を知っているかどうかで、リスクの大きさが大きく変わります。しっかりとした知識を持って正しく発信することが、サロンの信頼を守り、長くお客様に愛される店舗経営へと繋がります。
当事務所では、美容室の開設手続き(保健所申請等)のご相談はもちろんのこと、開業後の広告表現に関するチェックや実務面でのご相談も承っております。ぜひ一度当事務所の無料相談でお気軽にご相談くださいね!
*******************
あなたの開業を全力でサポート
東大阪の女性行政書士事務所
ベストパートナーズ行政書士事務所
代表 森重杏里
TEL 080-9819-2086




コメント